長く海外に暮らす中で、今改めて感じるのは、日本の物作りのクオリティの高さだと話す。「自分のブランドを通じて、そのよさをパリから発信していきたいなと思うようになりました。今はフランスのエレガンスと日本のデザイン、両方の文化を融合させて、そこに生まれる独自の世界観を追求しています。それと同時にお客様には温かみと遊び心に満ちたコレクションをお届けしたい。コロナ禍の後、家で仕事をする方も増えて、肌に触れる部分の素材に関してこれまで以上に気にかけるようになって、それを機にブランド名も“fabrique by AMBALI”と改名したんです」。ニューヨーク時代の友人たちとは交流が続いていて、コロナ以前は展示会やトランクショーでの発表も兼ねて定期的に渡米していたが、ここ数年はコロナ、そして出産したこともあって足が遠のいていた。もう少し子供が大きくなったら、それもまた再開したいと考えている。「パートナーはセラピストなのですが、二人とも会社員ではないということで、保育園がなかなか決まらなかったんです。ようやく預けられるところが見つかって、自宅の下に店も完成したので、これからはもっとクリエイティビティにこだわって、自分が納得できる洋服を作っていきたいと思っています」