COLUMN

[ NEW ] Women in Paris Vol.13
Mari Shimmura(4/4)

パリにいると自分らしくいられる感じがするのと同時に、生まれ育った鹿児島のように自然豊かな環境を欲している部分も自分の中にある、と話す新村さん。ワーキングホリデーでパリに滞在していた時期に、初めてのルポルタージュ撮影で訪れたアルデーシュという田舎町で、えもいわれぬ安心感を覚えたのだという。「電車の駅がないほどの田舎で、だから人の行き来も少なくて、だけど自然がすごく豊かでご飯もおいしくて。若い時は日本から出たくて仕方なくて、こんなに遠くまで来たのに、地元によく似た環境に身を置いて安心している自分がいました」。先日、シチリアへ出かけた際には、火山の土の色や層になった柄、自然が生み出す美しさや、年月を経ることで自然がデザインしたものをたくさん撮影したのだとか。


「仕事以外の時間はのんびり過ごしています。寝るのが好きなので、できるだけ睡眠時間を確保しようとして、それで忙しいのかもしれない(笑)」。フランス人のパートナーと、10歳の猫とともに、コロナ禍の間に購入したアパートで暮らしていて、時間ができたら家の直しをしたり、猫と遊んだり、パートナーと嗜む程度にお酒を楽しんだり。「猫は子どもの頃から実家でも飼っていて。田舎って捨て犬や捨て猫がたくさんいて、そういう子たちに餌をあげたり助けたりしていると、どんどん増えていく。今も実家に帰ると猫が何匹もいて、私は猫たちによそ者扱いされてしまいます(笑)」

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自宅のリビングにいる愛猫のチチ。撮影以外の仕事は自宅で。

現在は日本のクライアントを中心に、雑誌やカタログなど、幅広いジャンルで活躍、忙しい日々を過ごしている。アーティストタイプというより、クライアントからのリクエストにきちんと答えて満足してもらうことに達成感を感じる、と自己分析。デジタル化によって仕事のスピード感が早くなり、リタッチなどの作業量も増えて大変なのでは?と水を向けてみると「確かに求められることは昔よりも多くなったけれど、それに応えるために学ぶことも面白いと思えます。新しいことを知るのは好きなので、常に学びながら発見があるのは楽しい」と、現状をポジティブに捉え、自身の仕事に誇りを持ってさまざまなことに取り組んでいる。「これから後の人生は、おそらくずっとパリで暮らすんじゃないかと思います。もちろん年に何度か日本には戻りますが、拠点になるのはきっとパリですね」

 

海外からパリに戻ってエッフェル塔が見えるとほっとする。